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■簾戸(すど)d

簾戸とは?

簾戸(すど)は、「夏障子」「御簾戸(みすど)」「葦戸(よしど)」
「葭障子(よししょうじ)」とも言われ、簾(すだれ)をはめこんた建具の総称です。
簾には、萩・葦・竹ヒゴなどの自然素材を使います。


衣類の衣替えと同様、6月の声が聞こえ始める頃、襖・障子を簾戸に取換えます。
夏の強い日射しを遮り、風通しも良くなり、空間を快適にします。
日本人の知恵と伝統が育んだ、古くて新しい建具です。


ーすだれの字、簾?簀?ー
吊るす、掛ける等を目的とするすだれを「簾」と書き、戸の中に入れたり、巻いたり、敷いたりする事を目的とするすだれを「簀」と書きます。当社では風を感じるので簾の「簾戸」としており、これも間違いではないのですが、漢字としては「簀戸」が正しいです。


What’sSudo?
Sudo is the housing part which incorporated a bamboo blind.
use it summer.
It is japanese traditional housing part.


簾戸の取り換え


(↑上:簾戸取り換えの様子 下:取り換え前)

「簾戸をたてると、夏をむかえる準備ができたと、
             清々しい気持ちになります」

写真撮影をさせていただた杉並区M邸のご主人の言葉です



デザインや材料など、各ページにて詳しくご紹介します

  定番の千鳥の透かしが入った簾戸から、
マンションにも合うものまで10種類


簾戸施工例・お客様の声はこちら
 簾戸の素材 簾戸の「すだれ」「木枠」の材料の紹介
其々の特徴、部屋との相性、施工事例をご紹介
 簾戸 製作 よくご質問を頂く「簾戸の中のすだれはどうやって入れるのか?」
は、このコーナーで説明しています。
 簾戸 修理 お手入れ  簾戸は修理ができるつくりになっており、直しながら長く使えます
お手入れは、意外と簡単です
 ヨシとアシの違い  「ヨシとアシの違いとは?」
「簾戸は本当に涼しいのか?」
など、簾戸にまつわる豆知識をご紹介
 簾戸 注文方法  「デザインは?」「採寸は?」「遠方の場合は?」
「納品、調整は?」お届けまでの工程をご紹介

簾戸についてのQ&Aはこちら

簾戸カタログはこちら



平成16年 朝日新聞 くらしの良品探訪 遠藤ケイ氏



 新発田(しばた)城は、堀に葉桜の濃い緑を映していた。
石垣の穏やかな曲線に続く、表門と隅櫓(すみやぐら)の白壁が美しい。

 かつて10万石の城下町だった新発田は、阿賀野地方の中心都市だった。城下町独特の曲がりくねった道を歩くと、家に財を投じる気風を見る楽しみもある。

 旧家に招かれると、庭に面した座敷に簾戸(すど)がはまっている。そろそろ夏に衣替えする季節になった。

 初夏を迎えると、襖や障子を、風通しのいい簾(すだれ)をはめこんだ建具に替える。
簾戸は夏障子とも言われる。簾の材料は、竹、葦、萩などがあり、葭戸(よしど)とも呼ばれる。
夏の季語で「葭障子 細身の風の 来たりけり」(草間時彦)などがある。




 
簾戸には、蒸し暑い日本の夏を快適に過ごすための知恵と同時に、日本人独特の繊細な美意識、自然と暮らしを融合させる情緒性が投影されている。

 簾戸をはめると、座敷がとたんに風雅な趣に一変する。室内はほのかに暗く、簾を透かして見える外の風景が光に満ちて華やいでいる。涼やかな風を感じることができる。建具の杉や竹の香がにおい立つ。昼は外から中が見えにくい。安らぎがあって、くつろげる。

 地理学者のJ・アップルトンによると、人間や動物が一番落ち着く風景は、「隠棲(いんせい)と探索」「眺望と隠れ」という両義的な自然の風景だといわれる。本能的に、外的や雨風から身を隠し、守るシェルターとしての家と、そこから見る視野がうまく調和していると安らぎを感じる。簾戸が、まさにそうだ。



 新発田の「高橋建具製作所」は、伝統的な簾戸にこだわっている。桟は目がつんだ杉材。軽くて色がよく、香りがいい。ホゾを刻み、きっちりと組み合わせる。簾は細い竹を細かく編んで桟で挟んで張る。少し値が張るが、注文で葦や萩の簾にもできる。

 簾戸に黒竹をあしらったタイプや、透かし彫りのの板をはめ込んだタイプもある。また、全面を簾にすると虫が入ってこない。縁側や、洋室にも合う。

「製造直販しかしていません。お客さんの声や要望をじかに聞いて、満足してもらえるものを作りたい」

 社長の高橋孝一さん(54)がいう。セミオーダーで、依頼者に寸法を測ってもらい、ぴったりはまる簾戸を作る。家の建具を一緒に作る喜びがある。価格も市価より安い。

 簾戸に替えて、日本の夏の風情を楽しむのも一興だ。